不用品や粗大ゴミを処分する方法はいくつかありますが、そのなかでも自治体の処理施設まで自分で持ち込む方法はどのようなメリットがあるのでしょうか?
この方法はそもそもごみを運搬できる車両を持っていることが前提ですが、結論から言ってしまえば費用面だけを考えればお得な方法です。
しかし、デメリットもありますし、費用だけでなく手間や時間、安全面をトータルで考えた時におすすめな処分方法は他にもあります。その点についてもこの記事では触れていますので、ぜひ最後まで読み、参考にしていただけたらと思います。
目次
不用品・粗大ゴミの持ち込み処分とは?
皆さんがお住まいの自治体(市区町村)で不用品や粗大ゴミを処分するには、主に「戸別回収」と「行政の指定を受けた処理施設に自己搬入(持ち込み)」の2パターンがあります。
それぞれの処分方法には、大まかに以下のメリットとデメリットがあります。
【戸別収集のメリット】
・自宅の指定場所に置いておけば収集してもらえる
【戸別収集のデメリット】
・事前に予約が必要
・「持ち込み」に比べて費用がかかることがほとんど
・最低1週間以上は収集まで待つ必要がある
・戸別収集の予約が混雑していると1ヶ月以上待たされることもある
【持ち込みのメリット】
・営業時間内であればいつでも持ち込める
・戸別収集に比べて費用がかからない(自治体によっては無料)
【持ち込みのデメリット】
・不用品・粗大ゴミを運搬できる車両が必要
・サイズの大きい物の場合、家から運び出す作業を自分で行う必要があり大変
以上を踏まえると、持ち込みによる処分はミドルサイズ以下の家具や家電に向いている方法と言えるでしょう。
ただし自治体によっては、戸別回収での粗大ゴミ回収が年に数回程度であったり、「宮崎県児湯郡新富町」のように戸別回収はそもそも行なっておらず、持ち込みのみに対応している地域もあるので注意が必要です。
処分費用の相場
処理施設に自己搬入して処分を行う場合であっても、基本的に「処理手数料」を支払うことになります。処理手数料を無料としている自治体もあるので、ご自身がお住まいの市区町村のホームページをご確認ください。
以下は参考例として、全国からランダムにピックアップした3つの自治体の処理手数料をまとめた表です。(※ 一般家庭から出たゴミを対象)
三重県松阪市 | ・100kg以下の持ち込みは無料
・100kgを超え10kg毎に150円加算 |
青森県弘前市 | ・可燃ごみ→10kgまでごとに110円(税込)
・不燃ごみ、大型ごみ→10kgまでごとに137.5円(税込) ・容器包装ごみ→無料(分別・洗浄したものに限る) |
東京都板橋区 | ・区で収集する場合の金額で計算した申込総額の2分の1の金額 |
処分手順
処理施設へ持ち込みする場合であっても、いくつかの手続きを行う必要があります。自治体によって手続きが異なる場合もありますが、大まかな流れは共通しているのでぜひ参考にしてください。
①事前にごみ処理施設に予約を入れる
処理施設に事前に予約を入れる必要があり、電話やインターネットの専用フォーム、メールなどで申込みすることができます。
電話の場合は受付時間内であれば繋がらないので、事前に受付時間を確認しておきましょう。普段仕事などで忙しく時間がない方は、インターネットやメールでの申込みが便利です。
注意点として、当日予約は受け付けていないケースが多いので、最低でも前日までには連絡をしましょう。
②予約当日に車両に不用品を乗せて処理施設まで運搬する
予約当日になったら、自分で所有している車両、もしくはトラックをレンタルして処理施設まで運搬します。
③料金を支払って完了
運搬後、搬入量や搬入したごみの種類などに応じて処理手数料を支払って完了です。
注意点
処理施設へ持ち込んだとしても、引き取ってもらえない不用品・粗大ごみがあるので注意してください。
多くの自治体で共通して持ち込み不可としているものは、家電リサイクル法の対象品目であるテレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機、いわゆる「家電4品目」に加え、パソコンなども該当します。
その他にも別の手段で処分しなければいけない不用品があり、引き取りを断られた場合は持ち帰ることになるので、事前に処理施設の窓口に連絡して聞いておきましょう。
持ち込みよりおすすめな不用品・粗大ゴミの処分方法
費用面で考えれば処理施設への持ち込みによる処分は、費用を抑えることができるでしょう。しかし、その他にもおすすめな処分方法は存在します。
ここでは、持ち込みよりおすすめな3つの処分方法についてご紹介します。
リサイクルショップへ買取査定に出す
中古でもニーズの高い家具や家電かつ、ある程度状態の良い物であればリサイクルショップで売却するのも1つの手です。
持ち込みと同じように自分で運搬する必要がありますが、同じ手間がかかるなら料金を支払うより貰えた方がお得ですよね。
また、出張査定に対応しているリサイクルショップもありますので、運搬が難しい方はそのようなショップを探してみてください。
フリマアプリ・ネットオークションに出品
『メルカリ』などのフリマアプリや『ヤフオク!』などのネットオークションであれば、こちらが希望する価格で不用品・粗大ゴミを手放すことができます。
ただし、売却できた際は発送手続きを自分で行う必要があるので、大型の家具や家電になればなるほどかなりの手間がかかるというデメリットもあります。
不用品回収業者に依頼
状態が悪く、中古品としてリサイクルショップやフリマアプリなどで売れそうにない不用品・粗大ゴミは、不用品回収業者に依頼がおすすめです。
不用品回収業者をおすすめする理由は以下の通りです。
- 最短即日や深夜・早朝に来てもらうことができ、自分に都合が良い時にに処分できる
- 部屋からの搬出から解体、回収まですべてお任せできる
- 余計な手続きは不要
- 液体や毒性があるもの、危険物など以外であればほとんどの物を回収してもらえる
- 業者によっては不用品の数が増えれば増えるほどお得になるプランがある
費用を抑えたい方にとっては邪道に感じてしまうかもしれませんが、場合によっては費用・手間・時間・安全面のトータルで見た時に一番最適な方法になります。
まとめ
今回は処理施設への持ち込みによる処分方法にフォーカスして解説しました。
少量かつ運搬が可能な範囲の不用品・粗大ゴミであればこの方法はおすすめですが、それ以外であれば「自治体の戸別回収」または「不用品回収業者」の利用がポピュラーかつおすすめです。
費用を抑えることばかりに囚われず、現実的かつ俯瞰してみた時に自分に合った方法を選択してくださいね。