粗大ゴミを手放したい時に便利な不用品回収業者ですが、下手に業者を選んでしまうと思わぬ被害を被るかもしれません。
事実、2015~2019年の間で、6000件以上の廃品回収に関するトラブルの相談が国民生活センターへ寄せられています。
目次
悪質な不用品回収業者を選ぶリスクとは?
では、悪質な不用品回収業者を選ぶとどのような被害が起こるのでしょうか?
ここでは、実際にあった被害として国民生活センターに報告されている被害例をご紹介します。
チラシを見て頼んだ業者から高額請求された
他県に住む親がチラシを見て、廃品回収を事業者に依頼した。チラシには「廃品回収代金が8万円」と書かれていたが、実際には47万円請求され、支払ってしまった。(当事者:80歳代 男性)
引用元:国民生活センター
投げ込みチラシ等で集客している業者を利用して、上記のように高額請求されたケースは非常に多くあります。
利用する際は、ネットでその業者が存在するのか、また、口コミは十分にあるのかをしっかり調べましょう。ですが、基本的にはチラシに記載された業者の利用はおすすめしません。
「無料」のはずが6万円請求された
「無料」とアナウンスしながらトラックで巡回している業者を呼び止め、廃品回収を依頼した。作業前に、無料であることを確認したが、不用品を軽トラックに積み終えたとたんに6万円を請求された。話が違うと抗議したが、「回収代金は無料だが、積み込み料金は発生する」と言われた。しつこく請求されたので、仕方なく手持ちの3千円だけ支払った。残金は近いうちに取りに行くと言われたが、支払わなければいけないのか。領収書もないし、業者の住所や電話番号もわからない。(60歳代 女性)
引用元:国民生活センター
業者が不用品を処分する際、処理手数料やリサイクル費用が発生します。また、処分ではなくリサイクルして再販売する場合でも、それだけでは会社として十分な利益にはならないので、有償で回収業を行うのが基本です。
なので、「無料」と謳っている業者のほとんどは悪質業者だと疑い、利用を避けることをおすすめします。
これらの被害報告は氷山の一角に過ぎず、実際には多くの被害が国民生活センターに報告されています。また、国民生活センターに相談せず泣き寝入りした人を加算すれば、その数は計りしれません。
最悪、高額の費用を支払った挙句、回収された不用品が不法投棄されていることもあり、その場合は業者だけでなく利用したユーザーにまで責任が及ぶことがあります。
悪質な不用品回収業者の特徴
不用品回収業者を名乗る数多の業者があるなか、一体どのように悪質業者を見分ければ良いのでしょうか?
ここでは、当てはまれば高確率で悪質な業者と考えられる特徴を4つご紹介します。
地域をトラックで巡回している
「ご家庭内でご不要になったテレビ、エアコン…..どんなものでも回収します」とアナウンスしながら、ゆっくりとトラックで街を巡回する業者に覚えがある方もいるかもしれません。
しかし、拡声器でアナウンスしながらトラックで街を巡回している業者の多くは、正式な許可を得ていない悪質業者である可能性が高いです。
作業後に高額請求をされたり、回収した不用品を空き地や山などに不法投棄するといった被害も多いので利用は避けましょう。
会社情報の確認ができない
優良な不用品回収業者であれば、自社のホームページに連絡先や住所を記載しています。
しかし、悪質な業者の場合は足がつかないように会社の所在地を明かしていない、連絡先が固定電話ではなく携帯電話になっていることがあります。
優良な不用品回収業者は必ず自社の公式ホームページをそもそも持っているので、ホームページ自体がない業者の利用も避けるべきでしょう。
「無料」を謳っている業者
先述しましたが、「無料」と謳っている不用品回収業者は高額請求や不法投棄のリスクがあるので依頼するべきではありません。
ただし、業者の中には他の品目は料金が発生するが、状態の良いバイクの回収は無料としていることもあります。これは、無料で回収しても再販売した際に利益が取れるためです。
このように、無料を謳っているから必ず悪質な業者というわけではありませんが、やはりある程度費用が発生する前提で業者選びをするべきでしょう。
SNS等の口コミ・評判が悪い
SNSや掲示板、口コミサイトにはその業者を利用したユーザーの生の声が記載されています。
ネガティブな口コミがあったとしても、利用した全員が満足するわけではないので仕方のないことです。しかし、あまりにもポジティブな口コミよりもネガティブな口コミが多い場合は、利用を避けるのが賢明でしょう。
優良な不用品回収業者の選び方
先ほどご紹介した悪質業者の特徴は、あくまでも悪質業者を見分けるための方法です。悪質ではない業者のなかでも、さらに優良な業者を選別する方法をここではご紹介します。
明瞭な料金プラン
ホームページに記載されている料金プランが、シンプルでわかりやすいことも優良な業者を見分けるポイントになります。
たとえ悪質な業者でなかったとしても、一見して料金プランがわかりにくいと後になって「相場より少し高いことがわかった」なんてことになってしまいます。
見積もりが無料・見積もり後のキャンセルが可能
業者によっては見積もりが有料なケースや、見積もりをした後のキャンセルができないケースもあります。
利用するユーザーにとって、いくらになるのか分からないのは不安でしかたがありません。そのため、料金に納得した上で依頼したいと思うのが普通です。
そうしたユーザーのことを考慮せず、見積もりが有料であったり、キャンセルができないような自社の損益を優先する業者はおすすめしません。
逆に、出張見積もりが無料かつ、見積もりした後に依頼せずともキャンセル料が発生しない業者は優良であると言えます。
補償のある業者
大型の不用品を家の中から搬出する際、人の手で運ぶため壁や床、天井、周りの家具に傷がついたり、壊れてしまうことも十分にありえます。
このような万が一のアクシデントがあった場合でも、保険に加入している優良業者であれば補償を受けることができます。
業者に依頼する際は、ホームページに損害保証があるのか、また最大何万円まで補償してくれるのか確認しましょう。
SNS等の口コミ・評判がいい
悪質な業者の特徴でも触れましたが、リアルなユーザーの口コミは1番の参考になります。ただし、地域によっては口コミ情報が少ないこともあるので注意が必要です。
相見積もりをしてさらに業者を取捨選択しよう
これまでご紹介した不用品回収業者の見分け方を踏まえた上で、不用品回収業者を利用する際は必ず複数の業者で相見積もりを取るようにしましょう。
相見積もりをすることで、回収費用の中央値を知ることができ、さらに優良な業者を取捨選択することができます。
相見積もりをする際は、無料で見積もりを行っており、見積もり後に回収依頼をしなくても(キャンセル)費用が発生しない業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
どの不用品回収業者に依頼した場合でも、必ず作業前に見積もり内容を書面で残してもらいましょう。また、万が一の時の物的将校になるので、スマホアプリなどの録音機能を使って会話を録音しておきましょう。
明らかな高額料金をされた際は、すぐには支払わず警察または消費生活センターに相談してください。
ここで重要なのが、支払ってしまった場合は泣き寝入りになることが多いことです。どんなに高圧的な態度で脅されても、決して屈しないようにしましょう。