2015~2019年では、6000件以上の廃品回収に関する相談が国民生活センターへ寄せられています。なかでもぼったくり、つまり料金に関するトラブルが特に多く、その数は年々増加しています。
一例として
- 積りしてから契約のはずが、こちらの承諾なしにトラックに積みはじめ高額請求された
- テレビは無料で引き取るが、残りは1立方メートルあたり5万円かかると言われ、泣く泣く支払った
- 作業後に20万円請求され、こちらが渋っていたら「特別に値引きします」と言って10万円支払ってしまった
といったトラブルが実際にありました。なかには、高額請求されて支払ってしまい、泣き寝入りしてしまった方もかなり多くいるでしょう。
こうしたトラブルは、優良業者とぼったくり業者の違いを知らなかったために起こります。
この記事では、ぼったくり不用品回収業者の特徴と回避する方法について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてぼったくり不用品回収業者の魔の手にかからないようにしましょう。
目次
ぼったくり不用品回収業者の特徴4選
この章では、ぼったくり不用品回収業者に見られる4つの特徴について解説しています。
当てはまるからといって全てがぼったくり、というわけではありませんが、基本的に当てはまる業者の利用は避けることをおすすめします。
「無料回収」を謳っている
前提として、回収した不用品を処分するためには費用がかかります。また、回収した不用品をどこかに再販して利益にしたとしても、搬出や回収にかかるコストを考えたらビジネスとして成り立ちません。
つまり、真っ当な不用品回収業者を利用する以上、ある程度費用を支払わなければいけないのは周知の事実です。
なので、「無料回収」と謳っている業者を見かけた場合、「作業後に高額請求をするかもしれない」と避けることがベストです。
街中を軽トラックで巡回している
「ご家庭でご利用になりました。テレビ・エアコン….どんなものでも回収します」
似たような謳い文句を大音量で流しながら街を巡回しているトラックは、無許可営業の可能性が高いです。
まず、不用品回収業を営むには、「一般廃棄物収集運搬許可」または「古物商許可」を取得している必要があります。
そして真っ当な業者はホームページを作成し、上記の許可証の有無や料金プラン、オプション、会社情報などを記載していることがほとんです。
一方、トラックで巡回している業者は身元や料金プラン、そもそもホームページがないことが多いので、利用を避けることが無難です。
一方的に作業を始めようとする
まだ見積もり段階で承諾もしていないのに作業をはじめる、いわゆる「先積み」をする業者は最終的に高額請求をしてくる可能性が高いので注意が必要です。
特に多いのが、「実際に積んでみないと見積もりが分からない」とお茶を濁し、先積みする業者です。優良な不用品回収業者であれば、積み荷の量からおおよその判断ができますし、見積もりの金額も作業前に出せます。
また、見積もり前に契約書にサインさせようとしてくる業者にも気をつけましょう。
不利な内容の契約になっている場合がほとんどで、高額請求をされた際に「契約書にサインしただろ」と迫られ泣く泣く支払ってしまう実例もあります。
万が一、業者が一方的に作業を始めた場合、処分するつもりの物だったとはいえ本人の所有物を同意なく持ち去ろうとするのは違法ですので、すぐに警察に連絡しましょう。
悪質業者撃退に非常に効果的な手段です。
会社のホームページや会社情報の記載がない
ぼったくり不用品回収業者や、無許可で営業している業者は、会社のホームページや会社の情報が無いことも多く、連絡を取ろうとしても取れないケースがあります。
ぼったくり不用品回収業者を回避する方法
この章では、ぼったくり不用品回収業者を回避する方法について解説します。
ぼったくり不用品回収業者を回避する方法は、言い換えれば「優良な不用品回収業者の選ぶ方法」でもあるのでぜひ参考にしてください。
「無料回収」を謳う業者を選ばない
先述しましたが、「無料回収」を謳う業者を避けることは、ぼったくり業者に出会う可能性をなくすことでもあります。
もちろん、すべてが悪質だとは限りませんが、無料を追い求めたが故に高額請求されてしまっては本末転倒です。
相見積もりをしておおよその相場を把握する
最低でも3社以上の不用品回収業者で相見積もりをすることで、価格相場が把握できますし、同じ価格帯でもより良い条件の業者を選ぶことができます。
相見積もりする際は、事前連絡時に以下を確認すると安心です。
- 見積もりが無料であること
- 見積もりに納得せず作業しなくても費用がかからないか
SNSやネットの口コミを参考にする
依頼したい不用品回収業者を見つけたら、SNSや口コミサイトでその業者の評判を調べましょう。公式サイトがどんなに魅力的でも、そうした生の声が一番信用に値します。
ボイスレコーダーを使って録音
万が一、不用品回収業者に高額請求されるなどのトラブルになったときのために、ボイスレコーダーで業者との会話を録音しておきましょう。
不用品回収業者が色んな理由をこじつけてきても、ボイスレコーダーの音声という証拠が残りますし、一言「警察に連絡します」といえば効果的に撃退することができます。
領収書が発行されるか確認する
後出しの高額請求を避けるためにも、必ず見積書は書面またはメールで受け取り、領収書も必ずもらうようにしてください。
口頭でのやり取りの場合、言い逃れされてしまいますし、警察に相談することになった際の物的証拠になります。
まとめ
これまでぼったくり不用品回収業者の特徴や回避方法についてご紹介しました。
しかし、それでもぼったくり業者に出会ってしまう可能性は0とは言えません。
万が一、ぼったくり不用品回収業者に出会ってしまった場合、料金の支払い前であれば料金を請求されても絶対に支払わず、すぐに警察または消費者センターへ連絡しましょう。
業者側も自身が違法なことをしていることは理解しているので、「警察を呼ぶ」と伝えればひるませることができます。
すでに支払ってしまった後の場合、まず国民生活センターに連絡して指示を仰ぎましょう。ただ、なかなか支払った料金は戻ってこないパターンが多いので、泣き寝入りする方も多いです。
まずは、料金を支払う前に、業者に依頼する前に、そうしたぼったくり業者の被害に合わないようにこの記事をぜひ参考にしてください。